よしわ有機農園
レタス・ルバーブ・キャベツ
広島県
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畑で出来たものは全て畑に帰し、施すものは足らないものを少しだけ。無理なく自然と共存する方法。
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広島市北部、標高600〜700mの吉和のリゾート施設「魅惑の里」にある「よしわ有機農園」さんを訪問した。太田川の源流である冠山の清冽な水と空気に恵まれた地で、無農薬・無化学肥料でレタスやルバーブ、キャベツなどの栽培や加工販売を行なっている有機JAS認証農園。
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有機農業のプロとしての顔
代表の福田裕充さんはアルム農材のブレーンとして20年来のお付き合いがある。さまざまな有機JAS別表認定農産物を生産するかたわら、有機 JAS検査員を務め、日本有機農業研究会有機農業アドバイザーでもある。
また、有機農業に取り組む団体で組織する「NPO法人ゆうきびと」主催の入門講座で、講師として実地研修や指導を続けており、アルム農材部長の丸山も講師として参加させていただいている。
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土の力を生かしてつくる
2008年、岩だらけだった土地で土作りから始め、商品になる野菜ができるようになったのは6年もたってからだったという。高地のため、雪の多い冬季は加工品作りしかできない。
しかし、ここで作られる野菜は、健康や環境に関心の高い消費者層には、安心というだけでなく、野菜本来の味や香りがあると消費者の評価は高い。
「土壌の微生物が有機物を分解して旨味の素であるアミノ酸を作り、一言では言い表せない複雑な味がする。それが本来の土の力なんです。」と代表の福田さんは話す。
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福田さんの栽培ポリシー
自然の摂理を大切に考える福田さんの栽培ポリシーは、まず畑の環境を単純化させないこと。自然界は多様な生物がバランスを取りながら生きている。その多様性を上げていくことで無理のない栽培ができる。沢山の収穫を求めて欲を出すとバランスが崩れて病害を呼んでしまう。
そして苗を甘やかさないこと。最初にたっぷりと窒素を与えるのではなく、堆肥を地中深めに入れることで根が深くしっかりと伸びて耐える力がつく。
また、畑で出来たものは全て畑に帰してやること。施すものは足らないものを少しだけ。例えば畝には白いビニールマルチをしてあるが、畝間は雑草が茂っている。これを適宜刈ってそのまま畝間に草マルチとして利用する。そうすることで有機物を補給することになると同時に、微生物層が豊かになって土壌の団粒構造の維持にもつながる。など、無理なく自然と共存する方法だ。
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最後まで美味しい
ここでは質の高い有機栽培と同時に、高い技術の加工も行なっている。 それを担うのはスタッフの石橋瑠美子さん。ジャムの加工で賞も受賞している実力者。「ゆうきびと」講座では料理上手な石橋さんの手料理をランチとして味わうことができる。
福田さんご愛用のアルム製品は、作付け前の土づくりに「OKY−999」「Dr.放線菌」、今回サツマイモには予防的に「Dr.トリコ菌」。 播種・定植時には「アルム顆粒」、そして栽培期間中は「アルム真」「アルム凛」と、さまざまなステージでお使いいただいている。
特に大根の肌が色つや良く綺麗にできるなど、根菜類には「アルム顆粒」は欠かせないと言われる。果菜類へは「アルム真」を葉面散布することで葉っぱがピンとして色づきも良くなる。施用すると翌日には違いが出ますよ。特に育苗の時の弱りや色落ちにはとても良いので「ゆうきびと」の生徒さんにも勧めていますとのこと。
長年お付き合いいただき、資材の特性を充分ご理解いただき使いこなしておられる。正にパートナーという有難い存在である。