中道農園
有機玄米
滋賀県
家族の体調不良がきっかけで
無農薬の米作りが始まった-
滋賀県は琵琶湖にほど近く、空気も水もきれいな地域にある中道農園さんに伺った。
無農薬はこうして始まった
祖父の代から約200年にわたって代々農業を営む中道唯幸さんは、子供の頃から農業に魅せられた根っからの篤農家。安全でおいしいお米づくり一筋に情熱を傾けてこられた。
まだ農薬全盛の頃に無農薬での米づくりを始めたきっかけは、農薬散布によって家族も自分も体調不良になったことからだった。『このままではいけない』と手探りで無農薬栽培に踏み出してみたものの、周囲の冷たい目、先の見えない厳しい農場経営の日々は続いた。
独自の探求心と、『子どもたちに安心で美味しいお米を食べさせたい』という強い思いで、7年目にしてようやく完全無農薬の有機栽培米を軌道にのせた。
産直販売の先駆者
有機栽培や自然栽培のお米ばかりか、発芽玄米(発芽まえちゃん玄米)などを独自に開発、おいしくて体に良いお米作りにこだわって、ネットで固定ファンを持つ産直販売の先駆者でもある。
同じ志を持つ仲間と常に勉強会や情報交換を行い、技術の研鑽に努める努力家。しかし、お会いしてみると、情熱をいつまでも絶やさない溌剌とした少年のような人という印象が強い。
無類の機械好きでもあり、専用の倉庫で日々改良を重ねる。
稲の植え筋が真っ直ぐに広がっているのも、改良した除草機を入れることを考えてのこだわりであり、清潔な印象は人にも圃場にも表れている。
アルム農材とは20年近いお付き合いとなる。
完全無農薬のお米作りは苗半作の言葉通り、アルム純がお手伝いする健康な苗づくりから始まる。定植時にはアルム顆粒、保護にはアルム凛を使われるのは特別栽培などと同じ。けれど完全無農薬の有機栽培となると、防除の仕方にも工夫がある。中道農園では今年いもち病が発生したが、食酢とアルム凛を混用で散布(1,000㎡当り100Lの水に食酢500ml、アルム凛100mlを投入)し、これを2回繰り返すことで抑えることができたという。
無農薬への挑戦は続く
一般的には、食酢で病害を完全に抑えることは難しい。又アルム凛についても保護効果が一番高いのは、発生約1週間前の散布と学術的に検証されている。しかし中道さんは笑顔で言う。「1回の病害なら立ち直る元気も出るけれど、立て続けに叩かれたら、もうダメだ!となる。病害も人と一緒ですよ。」
これを1回で押さえ込もうとすると農薬に頼らざるを得ない。こんなところにも「必ず無農薬で作る」という覚悟が伺える。
こんな現場での試行錯誤の中から生まれる新たな施用手段は、我々アルム農材にとって大変貴重な情報であり財産となる。
「けれど私は、ここで満足はしてません。いずれもっと栽培技術を上げて、アルム農材も何も使わずにできるお米づくりを目指してますよ。アルムさんには悪いけどね。」と、またにっこりされた。
- 同じ方向を目指して進むパートナーとして、より高みを目指す中道さんと共にそこまでの道のりをお手伝いできれば、有機農材屋としては本望としみじみ感じた。
アルム農材滋賀出張所の清水所長と。